オタク三匹、橋へ往く 後編

これまでのあらすじ

撮影:鯛

身体は徳島を求める!!!!

 

hgg.hatenablog.com

前編からの続きですよ〜

3月22日

徳島出身アイドルとして知られる久川凪と久川颯。各所で徳島愛を感じさせる発言をしていることは有名な話ですね。徳島に来たならそれを拾わない手はない。ということで

鳴門大橋、

かくも壮大!!

徳島ラーメンも

もちろんいただきます

徳島ラーメン、結構重めな部類に入ると思うんですけど、徳島帰るたびに徳島ラーメン食べてるはーちゃんは見てみたいですね

3月23日

徳島

天気曇、気温九度

東京からはるか五百キロ、遙かなる地徳島の伝説の橋へいざ往かん。

凪があいさつしたかもしれないネコにおじぎをして

はーちゃんが駆けたかもしれない道を行き

ア…………ア…………

(はーは、やるぞーっ!)

(なーも、やります)

・・・

(ゆーこちゃん。着いたら、連絡しますよ)

(ちょーキラキラのアイドルになって、ゆーこちゃんもLIVEに呼んだげるからね!)

・・・

(いってらっしゃい。身体に気をつけて、ふたりで仲良くね)

・・・

伝説は確かにありました。ここに凪と颯とゆーこちゃんが立っていた。間違いないです。ありがとうございました。

さかな。風に乗ってくるくると回る

ーーー

さて、徳島まで来たからには彼女たちの足跡をさらにたどりたい。

というわけで徳島市街地から車で約30分、とくしま動物園へやって来ました。

もうすでにはしゃいでいる幼少期凪颯が見えますが入場していきましょう。

徳島市イメージアップキャラクター「トクシィ」

自治体のキャラではあまりないタイプのフェチズムを感じさせるキャラクターがお出迎えです(トクシィたそ〜)
後日調べたらキャラクターデザインがだいぶケモ成分ある方でした。さもありなん。

撮影:鯛

足跡をたどっていきます

こゃーん

もち度が高いな。凪か?

小さい頃の凪はどんぐりを集めていたと思うし、何なら今でも一人でいるときに見つけたら拾っている

撮影:鯛

ワ…………

撮影:鯛

アッッッッッッ!!!!!!!!!(遠足でとくしま動物園を訪れた凪と颯が同じく遠足で来ている南条光に遭遇概念を受信する音)

ーーー

しかし旅はいつか終わるもの。

我々の旅も終わりに向かう時が来たようです。

神戸に戻って無事にレンタカーを返却し、列車に飛び乗り向かった先は……

3月24日

名古屋でした

この日は自由行動です。何をやっても自由。いえーい。

何をやっても自由なので、名古屋は長命うどんの名物、うどんとそばと中華めんのミックス「うそ中」だって食べられます。

何をやっても自由なので、名古屋港水族館でだいぶ自由な様子で泳いでいるイルカだって見られます。

 

しかし私は主犯主催。どこまでも自由かと言われればそうでもなく、明日のためにいい感じのタクシーをいい感じに予約せねばならない。適当に検索して良さそうなタクシー会社をチョイスして、早速電話を掛けてみましょう。

ぼく「明日タクシーを予約したいのですが……」

??「あら、タクシーのお客さん? ごめんなさいねえ今ドライバーがいなくて廃業中なんです

????????

?????

 

図表2:後にガバガバ時間計算だと発覚する計画をプロポーザルしている様子

ーーー

最終目的地へ出発したのは午後6時過ぎ。18きっぷで特急などというものが使えるわけもなく、およそ3時間列車に揺られるわけですが、なにぶん中央西線はトンネルが多くて電波が悪い。そんなときに求められるのが電源も電波もなく遊べるテーブルゲーム。しかしそんな都合よくテーブルゲームを持っているわけが……

鯛「試作ですけどありますよ」

「「やりましょう!!!」」

ーーー

ぼく「これ、この書き方だとこのタイミングじゃなくて後で使ってもいいことになってますけど本当にいいんですか?」

鯛「いいけど……本当に後で使います?」

ーーー

やみカメ「用語多すぎません?」

鯛「説明文を長くしないのがコンセプトなので……」

ーーー

ぼく(楽しくなってきたぞ ここから大逆転をだな……)

「次は塩尻、終点です」

ぼく「えっ!?!?(素で気づいていなかった)」

★実績解除 麺づくし(一日でうどん、そば、中華めん、パスタを食べる)

3月25日

これにずっと乗っていれば東京まで戻れるんだよなという思いを抱えながら列車に揺られること一時間あまり

O-No-Ri-Ka-Eシリーズ史上最高の景色が見られる乗り換えをして(O-No-Ri-Ka-Eシリーズとは?)

𝑮𝑶𝑲𝑰𝑮𝑬𝑵𝑺𝑻𝑨𝑻𝑰𝑶𝑵に着きました

当たり前のようにタクシーはいないので歩いていきましょう。𝑮𝑶𝑲𝑰𝑮𝑬𝑵なハイキングの始まりです。

思ったよりもちゃんとハイキングとして成立する景観を眺めながら歩くこと約40分……

野辺山宇宙電波観測所にやってきました

この野辺山宇宙電波観測所は直径45mのアンテナが有名ですが、実は直径10mのアンテナが6台あり、

スタートアップ・ミライ特訓前の舞台ではないか? と目されていたりします。

通常時は一般開放ゾーンもあるので早速行ってみようとしますが

機内モードにするとデレステが開けないのでスクショを撮り溜めて、いざ。

おや、かなりスタートアップ・ミライでは?
ここを凪と颯が歩いたんですね、歩いたんですよ。背中合わせで座ったんですよ。アイドルのことからなんでもない話まで、背中を合わせて、ふたりきりで話したんですよ。

わけわからんレベルで大きなアンテナを見上げたり、

わけわからんレベルで小さなアンテナで笑ったりしたんですよ。

思い返してみれば、パラボラアンテナって凹型の部分で電波を受信しているわけじゃなくて、中心に浮いている凸型のアンテナに向けて電波を反射している、いわば鏡なんですよね。そんなパラボラアンテナがあるこの場所をmiroir─フランス語で「鏡」の意─の二人が訪れたのは、きっと必然なのでしょう。

終幕

旅が旅である以上、いつか終わるのもまた必然。

アイドルもきっと旅なのであって、彼女たちはきっと旅人だ。だからこそ彼女たちの背中はどうしようもなくまぶしくて、どうしようもなく美しい。

プロデューサーの仕事は、挙げようと思えばいくらでも挙げられる。でも、それらの目的を突き詰めていったら、きっと「彼女たちがアイドルという旅を終える日を笑顔で迎えられるため」に行き着くのだろうし、そうありたいと思っている。

そのためには何をしたらいいのだろうか。とりあえず私は

解散直前、駅のコンコースで

街なかにひそむどんぐりと、凪と颯を見つけることから始めることとしようか。

爆速TLに埋もれていたかもしれないけど、O-Ku-Ri-Mo-No Sunday! のフィギュアが出るらしいですよ

爆速TLに埋もれていたかもしれないけど、O-Ku-Ri-Mo-No Sunday! のフィギュアが出るらしいですよ!!?!?!

オタク三匹、橋へ往く 前編

徳島、久川姉妹と南条光を育みし地。

その地には、二人の夢見る少女を送り出した橋があるという。

これは、伝説の橋を目指して聖地巡礼の旅に出た三匹のオタクの物語である。

登場人物紹介

マガキガイ(@magakigai3)……海棲生物。ごくまれに海輸されている。今回の主犯主催

やみつきカメレオン(@motto_yamitsuki)……陸棲生物。たまに空輸されている

鯛(@TairyoNoTai)……海棲生物。だいたい陸輸されている

はじまり

事の始まりは愛知公演の熱気冷めやらぬ1月中旬に遡る──

ぼく「今度徳島行こうと思っているんですけどやみカメさんどうですか」

やみカメ「えっ」

ぼく「この場に居合わせた鯛さんもですよ」

鯛「えっ」

ぼく「ちょうど神戸でシンステがありますね3月にしましょう」

ーーー

図表1:あたまのわるい旅程をプロポーザルしている様子

ーーー

やみカメ「徳島だとレンタカーあったほうが移動に便利ですよ」

ぼく「なんだかたいへんなことになってきたぞ(なるほど!!!)」

ーーー

ぼく「わたしは18きっぷで神戸入りしますけどみなさんはどうしますか」

やみカメ「飛行機で当日入りです」

鯛「マガキさんに着いていこうかなあ……」

ぼく「いいけど、マジで???」

ーーー

そして時は流れて

3月20日

東京・新橋

驚くべきことに、東海道線に乗れば神戸まで行けると言われています

神奈川・某駅

我フォロワー一本釣リニ成功セリ

静岡・熱海

鯛を食べて

何度かお乗り換えして

ーーー

ぼく「12月に来たときこの辺りに黒くてデカい犬がいたんですよ!!」

鯛「マガキさん30分くらい前から同じこと言ってます」

ーーー

鯛「ンアーーーーーー、このフレちゃん、ンアーーーーーー」(「ラビューダ♡トライアングル」イベント開始)

ぼく「ンッフフwww」

ーーーぼく「あっあの山伊吹山じゃないですか伊吹山ってすごいんですよ世界最深積雪深を記録していて確か1000センチ超えてて*1ああーこの辺りから見えるんですねいいもの見たなあいやあいいですね伊吹山私好きです(オタク特有の早口)」

ーーー

「「インターネットで見た滋賀県がある!!!」」

ーーー

一日で二度鯛を食べて

ーーー

兵庫・神戸

ぼく「ここがお宿です」

鯛「はえー」

フロントさん「〇〇さん(本名)こちらに住所と名前と電話番号書いていただけますか」

ぼく「アッ……ウス……」

★実績解除 本名バレ

3月21日

シンステ会場

お目当ての本が完売している!!!!!

(おめでとうございます)(後日通販でポチりました)

神戸・三宮

ぼく「これが借りた車です」

2人「はえー」

ーーー

ぼく「誰が運転するんですか」

やみカメ「わたし寝てないです」

鯛「免許持ってないです」

ぼく「なるほど!!!!!!」(運転席に乗り込みながら)

ーーー

ぼく「この辺りポートタワー見えると思うんですけど今だけ工事中で覆いができているレアバージョンなんですよ(神戸に着いてからテレビで見た話をさも知っていたかのように話す)」

ーーー

ぼく「ここ車種によって最高速度が違うけど暗くてよく見えないですね。どっちがどっちですか」

やみカメ「上が100で下が80ですね」

ぼく「血圧かな?」

ーーー

ぼく「あっ!! このトンネル長さが616mだ!!!(616に過剰反応オタク)」

ーーー

お宿

ぼく「ここがお宿です」

2人「はえー」

フロントさん「〇〇さん(本名)こちらがカードキーです」

ぼく「アッ……ハイ……」

★実績解除 本名バレ

3月22日

(♪コミュ 〜relax)

みなさんご存知、ぶらりお宅訪問の旅。

本日は海棲生物たちでお送りしていきます。

撮影:鯛

本日は香川県からお送りしていきます。ぶらりと。

(場面転換のSE)ということで稲木家さんへやってきました。

ここまで見るとただのどんどんうどんポエム旅ですが、残念ながら知らない人についていったわけではなく、うどん打ち体験ができる場所を探していたら見つけたわけですが、何がいいってかなり精度の高いどんどんうどんポエム旅が体験できるんですね

それではうどんを打っていきましょう。目指せ、うどんマスター。

小麦粉と水、それに塩を混ぜて

いい感じにまとめて寝かせます(ちゃんばらとは?)

寝かせている間にどんどんうどんポエム旅コミュを見るオタクの鑑

寝かし終わったらしっかり踏んでコシを出させてまた寝かせて(ちゃんばらとは?)

撮影:鯛

麺棒で伸ばしたり製麺機でガッシンガッシン切ったりするとうどんになります

この地点ですでに100%どんどんうどんポエム旅ですが

たっぷりのお湯で打ちたてのうどんを茹でれば

どんどんうどんポエム旅-Ultimate-になります

もちろん一口食べれば

打ちたてのうどんの味を知った顔にならざるを得ないんですね

いや本当に美味しいんですよ。ただ硬いだけじゃない、もちもちしつつもしっかりとコシがある。言うなれば凪ですね。わーお、徳島のみならず香川にも凪がいたとは。

そしてどんどんうどんポエム旅でうどんを食べたなら、必要なのが締めのポエム。

ということで。

補遺:

次回予告

撮影:鯛

身体は徳島を求める!!!!

つづき

hgg.hatenablog.com

*1:1927年2月14日に観測した積雪深1182cmは常設の観測所として世界最深記録

地下鉄と、風と、久川颯

⭐この記事は「#TLをはーちゃんでいっぱいにしよう」に参加しています。

2年ぶりに全面的な対面授業が再開したこともあり、地下鉄に乗る機会が増えた。オンライン講義で鈍りきった身体にムチを打ち込み、デコンデコンと地下鉄に揺られながら顔を上げふと思う。久川颯は、地下鉄の窓に映る顔も久川颯で、きっとそれは日常の中の小さな一コマなのだろうと。たしか4月上旬頃だったと思う。

本題は、それからしばらく経った4月20日。めでたく「Packing Her Favorite」の発売日、久川颯のソロデビューを迎えた日。

彼女の、彼女をイメージして作られた曲を聴き、地下鉄の窓に映る久川颯の顔を思い浮かべていた。未だ見つけられていない「キラキラの世界のワタシ」にめがけてまっすぐに(あるいは数え切れないほどの失敗に迷子になりながら)進む彼女にとって、窓に見える彼女は何なのだろうと。

 

それは、きっと"現在"の久川颯なのだ、と思う。昨日の久川颯でも、明日の久川颯でもない、"現在"の"久川颯"。当たり前のようで、捉えるのが難しい。まるで風のように。

颯、という漢字には「風の吹くさま」という意味がある。少々専門的になるが、風は気圧傾度力によって発生する。では気圧傾度力はどうして生まれるか、極めて大雑把に説明すれば温度が異なるからだといえる。大まかな理解として、風が吹く前と後では空気が違うと考えてもよい。

そう、空気が違うのである。

久川颯は空気を変えていく。では「風」そのものはどう変わっていくのだろうか。強い風が吹いていると、時々「この風を追いかけていったらどうなるんだろう」と思うことがある。私が久川颯を見続けいるのは、きっとそういうことなのだと思う。

風はどこに向かうか。久川颯は走り続ける。

SCP-███-JP-MMに関する聴取記録

[警告]本聴取記録の内容はすべて個人の発言であり、その真偽について一切保証しない。

 

f:id:hgyn:20210411004621j:plain

SCP-███-JP-MMの内部

登場人物:

SCP-███-JP-MM-1:SCP-███-JP-MMに長期間暴露した人物。今は貝類をしている。

 ████研究員:あまりアサゴハンを食べないらしい。今は魚類をしている。

 

20█/██/██ 01:10 記録開始

SCP-███-JP-MM-1:やるか、昔話。しょうもない自分語りなので聞き流していいよ……

████研究員:なぜ急に

SCP-███-JP-MM-1:うーん、████さんのツイートがあまりにも素晴らしかったからですかね。「実在性のある人間」という表現を、私はずっと待っていたんだと思います。さて、████年くらいから某メタバース*1に入り浸ってて、そこが、それはそれは「実在性」がふわふわしてて居心地が良かったって話を始めますか。

SCP-███-JP-MM-1:ええと……たしか2008年に始まって、2018年の頭に終わった、meet-meっていうメタバース*2です。もしかすると知っているかもしれないですが……。もしかすると「面白いこと以外何でもできるゲーム」の方が分かりますかね? 「東京23区を再現した3D仮想空間」を標榜していたメタバースだったんですが……まあ、その精度が低いというか……再現しているのが主要地域だけで、それも大した再現じゃなかった。言ってて悪口にしか聞こえないメタバースだが、その甘さというか、好きだったなあ。

████研究員:その"世界"は初めて知りましたが、これは……(検索エンジンを用い関連する画像を閲覧)現代から見ればなんともノスタルジアですね

SCP-███-JP-MM-1:その通りです。グラフィックは今見ればとてもいいとは言えないどころか、2008年の開始当時の東京をそのまま保存しているようなものだった。現実じゃ渋谷駅の再開発はめまぐるしいものだが、この"世界"じゃそのままだった。かまぼこ屋根は残っていたし、東横線はいつまでも地上にあることになっていたなあ。

SCP-███-JP-MM-1:再現されていない地域は緑の大地が延々と広がっていたんですが……個々人が課金して区切られた土地を運営から借りて、家とかを建築したりすることが出来たんです。中には居酒屋みたいな建築をしたり、バーみたいな建築をしたりする人もいて、そこに夜な夜な集まって話していたのは懐かしいな……。話っていってもしょうもない話で、流れてる曲の話とか、お酒の話とか、ニュースの話とか。すき焼きに入れるのは牛肉か豚肉か?で朝4時まで激論したのはいい思い出ですね。自分は[編集済]にあるお店に入り浸ってました。いつだったか現実じゃどうなってるか気になって訪れてみたら[編集済]だった…… それはさておき、そこにいる人、ほとんど「実在性」なかったなあと思って。

████研究員:wiki項目全部○○しよう(提案)なのに賭博をしろ(脅迫)だけこれなの大草原じゃ 下北沢駅周辺が[編集済]しているのはそういうことなんすねぇ

SCP-███-JP-MM-1:下北沢駅周辺は流入以前に用意されていた土地に対して流入人口が圧倒的で最初の数日で完売してましたねえ……。自分はあの人たちが言うところの「原住民」の側でしたが、あの人たちが原住民がこれまでしてきた課金と別次元のペースで課金しまくって、課金アイテムの相場がめちゃくちゃなことになったのはウケちゃった。それまでが過疎どころの話じゃなかったし、あの人たちが入ってきたおかげでサービス終了が1年延びたらしいとまことしやかに囁かれていたりするけど、真相はわからずじまい。でもそれでいいんですよ。真相なんてどうでもいいんです。

SCP-███-JP-MM-1:お店の人の話に戻ると、SEをやってるらしい人とか、「自分はWikipediaに項目がある」と言ってる人とか、高校生だと主張している人とか、いろんな人がいたけど、どれも確証が無いんですよね。でもそれでいいというか、確証が無いほうがいいと思うんです。

████研究員:閉じた世界、内輪の世界、何者にもなれるが何者でもない……あぁ…なんか…あったかい……。こんなのがあったのかぁ~いいなぁ~

SCP-███-JP-MM-1:あの人、本当にWikipediaに項目があるのかは今もちょっと気になるし多分本当は無いんだけどどうでもいいんですよね。それに、8年近くやってて1回もオフ会やらなかったのはどこかにそういう暗黙の了解があったんじゃないかなって思ったりするよ。……もしかして自分が誘われなかっただけか?だとしたら……いや、それもまた良しとしよう。

SCP-███-JP-MM-1:誰かがこのメタバースを「家」と表現していたのがずっと印象に残っているんです。なんだろうな、オンラインゲームって戦ってなにかを達成したり、誰が一番か決めたり、そういうのが多いけど、そういう人たちが帰ってくる家ってイメージで。だから、さっき言った「内輪の世界」って言うのは合っている。内輪なのはよかったんだけど、あまりにも内輪すぎて人がやってこなかった。商業的に失敗してしまった……。

████研究員:確かに現在のツイッタランド(アバターいたり画風で判別できたり)の空気感と居心地は似ているのかもしれないなぁ……。改めて考えてみると画風で判別しているのすごいなぁ……アイコン見ればその人ってわかるんだもんなぁ~

SCP-███-JP-MM-1:Twitterに近いといえば近いんですけど、3DCGのアバターがあって、それが自由に移動できるという点が割と大きな違いかもしれないと思ったりしてます。というのも、あるお店ではこういう口調だけど、別のフレンドさんと会うときは別の口調で、でもどっちも同じ名前だし同じアバターなんですよね。Twitterで言えばアカウント分けに近いとは思うんですけど、決して分けてはいないんですよね。どっちも連続している。ある人は決まった持ち物持ってる、とか、ある人はずっとシカの着ぐるみ着てるとか、そういうキャラ付けが出来ていたんです。そういえば、鴨の着ぐるみとネギのリュックがあったので、「鴨が葱を背負ってる」人がいましたね……。

████研究員:アカウントの連続性のキワミのような存在であるため、████の思考としてはむしろ歩いて移動している感じですかねぇ……。ツイッタはネットの海の中なので泳いでいるんですけど

SCP-███-JP-MM-1:それは████さんが特別ですよ……。このサツバツイッタランドで割と"meet-meしてる"のは称賛に値する……かどうかはわからないけれども、少なくとも自分には出来ない……。そういえば、下北沢に住んでた人たちがチャット番号……そうだな、ちょうどラジオの周波数みたいに、番号を合わせた人だけが聞こえる設定の数字を810にしてて、他の人から見ると当然何も聞こえないから「不気味な無言集団」って言われてたのちょっと思い出したな。

SCP-███-JP-MM-1:実在性の話に戻ると、あの世界、うまく行ったらうまく行かなかったんだろうなあという矛盾みたいなものがずっとあって、あの世界自体が「実在性」薄いなって思うんです。たくさん人が集まったら商業的には成功するかもしれないけど、あの世界らしさとか、そういうのはなくなってしまうよなあと。

████研究員:人が居過ぎると"違う"存在が出てきてしまうのは本当にそうだと思うなぁ……。ツイッタランドに[編集済]だの[編集済]だの[編集済]を持ち込むなよ……ツイッタランドだぞ?っていう"世界に存在するべきでない"存在がなぁ……。ノリを理解しているというか、理解っている人同士のやり取りだけで完結すればそれでいい。しかしそれでは長くは続かない……

SCP-███-JP-MM-1:████さんには申し訳ないけど、コロナ禍よりも前にこの世界終わっておいてよかったなあって思っちゃうんですよね。続いていたら今頃どうなっていたか想像もしたくないんです。多分Twittermeet-meで検索すると元meet-meユーザーの人たちが[削除済]の新サービスについてつぶやいているツイート出てくると思うんですけど、ああいうメタバースの風上にも置けないような金と欲にまみれたどうしようもないなんちゃって仮想空間がボコボコ湧いてきてるんですよね。

████研究員:ファイナルソード未満とか言われているらしいあれかぁ! う~んグラフィック云々の前にアレに世界としての魅力は…無さそうですなぁ…確かに……。

SCP-███-JP-MM-1:サービス終了の頃、ちょうど少女終末旅行がテレビ放送されてて、現実世界はもしかするとチトとユーリの二人が旅をして、私達が生きた形跡をたどってくれるかもしれない「可能性」が留保されているけど、あの世界は終わったら最後、その可能性すら葬ってしまうのは、現実世界よりも残酷だなあって思ったりしたなあ。ああそうだ、ちょうどその頃VTuberが流行り始めたんですよね。当時は商機逃したなあなんて思ってたけど、昨今の情勢を見るとありゃ逃してよかったんだなって今になったら思いますね。

████研究員:世界の終わりを目にした者……最期の時何が映ったか……

SCP-███-JP-MM-1:絶望と仲よくなったよ。

SCP-███-JP-MM-1:ちなみにサービス終了記念(?)イベントが「卒業式」だったのはいろいろ示唆的だと思うよ。そういえばそこでの運営会社社長の挨拶が後日ネット上で「オンゲ終了にショックを受けて自殺した人物の遺言」ってことになっててウケちゃったな。この社長、昔からたまにふらっとログインしてその辺でユーザーと立ち話したりしてて、今から考えるとすごかったって思うよ。サービス終了が告知された夜に社長が現れ、あるユーザーから「もっとユーザーの声を聞いて!」と言われて、その場で「これから毎日ログインしますね」って言って、実際にどうしても都合が合わない日以外は欠かさずログインしてたのは驚いたなあ。

SCP-███-JP-MM-1:……なんというか、壮大な自分語りなのはわかっているんだけど、内輪だし、どこかに記録とか知っている人を増やしておかないと、本当になかったことになるというか、得体のしれないよくわからないものになっちゃう気がして、今こうして聴いてもらえるのはとてもありがたいよ。

████研究員:暖かくて、優しい、静かな世界の終わり……。あぁ……いいなぁ……。

SCP-███-JP-MM-1:社長のあいさつ、どこかにあるかな……ああ、あった。この部分がすごい好きなんです。

世界の終わりはね。優しい雰囲気に包まれていました。
meet-meで遊んでくれている。meet-meはいろんな人がいるけど、適度な距離感を保って、それぞれが楽しめる土壌があるよね。
多様性を受け入れることができる世界。

それがここにきて、その適度な距離感が少し縮まっている感じがしていて、そこに生まれているのは優しい雰囲気。私はこの雰囲気が大好き。
すごい親切にしているとかそういうのじゃないの。なんか、みんな仲間というかね、話したことあっても、なくても。
暖かいよ。

████研究員:世界を愛した創世神は審判の日に唇から血を流すか

SCP-███-JP-MM-1:なんというか、絶望と仲よくなるとこうなるんですっていう説明文としてあまりにも適切だなって。

████研究員:画像がまだ生きていたので取っておく。これは創作の根底に誰もが持っておくべき世界の記憶だよ……。創世神の気持ちになったら涙が出てきそうですよ……。世界が終わることを受け入れる民族。どうにか回避しようと足搔くかもしれないが、世界を恨むことはしない。多分現在のツイッタランドだったら神の名を罵って死んでいく民族が多いんだろうなぁ……

SCP-███-JP-MM-1:あと、イベント終了後にシステムメッセージで運営から本当の最後のメッセージが流れたんですが、これ、とてもいいなって思って、今も印象深いんですよね。イベント終了からサービス終了まで2時間くらい間が空いていたんですけど、再確認のための最後の時間なんですよね……

meet-meで出会った大切な仲間と今後もネット上ではぐれないよう最後の時間で再確認し、それぞれログアウトしてください。」

SCP-███-JP-MM-1:世界の終わりは楽しかったよ。……これはあれだな、3年遅れの弔辞。

████研究員:生まれ変わったらまた会おうの約束……涙腺が……。最期の時間に立ち会ったような気になって涙声です。鼻をすすっている。情景が伝わってくるのよなぁ……グラフィックは違うだろうけど空気は…察せるよ……

SCP-███-JP-MM-1:ちなみに、このゲーム権利的にいろいろ怪しい部分があるとされていて、仮に継続していたら何がどうなっていたかわからないという……なのであの世界が復興することはないですね。

████研究員:世界が終わった後にとんでもない情報が入ってきたぞ…(困惑)

SCP-███-JP-MM-1:一応日本の時価総額ランキング一位の某社が絡んでいたゲームなんですけどねえ……? 「コジラ」とかいう謎の巨大生物が渋谷を襲った結果[削除済]から警告文もらったり、「がんばれニッポン」と書かれたメガホンアイテムを実装したら[削除済]からツッコまれたり、いろいろガバガバで楽しいよ……。そういえば「コジラ」、2010年頃を最後に出現しなかったのにサービス終了の3日前くらいになって渋谷を再び襲っててウケちゃったよ。怖いもの知らずが過ぎる。

████研究員:どうせ世界が終わるんだから何やってもいい理論だいすき

SCP-███-JP-MM-1:サービス終了告知の後は課金とかに関わるもの以外のバグ利用がかなり見逃されたので、下北沢に住まう人々を中心にめちゃくちゃなお宅が乱立したとかしてないとか……?たぶんニコ動で検索すると出てくると思いますよ。なんだかこんな時間までキーボード叩いてるの、あの頃を思い出してちょっと懐かしいです。

████研究員:なるほど……(動画共有サービスで関連動画を閲覧)2本ぐらい裏技動画を見てきたが…余りのガバガバさに愛があふれたゾ…これ人数集まったら楽しいやつだな。

SCP-███-JP-MM-1:健在だった頃は「面白いこと以外何でもできるゲーム」って言われてたのが、終わったら「みんなと一緒なら面白かったゲーム」になっててウケちゃった あくまでゲーム自体は面白くないんですよね。たしかさっき言ったと思うんですけど、「家」って言われてるのがまさにそこだと思うんですよ。家って別にそれ単体じゃなにも面白くないですけど、みんなで集まれば楽しいことができる。

SCP-███-JP-MM-1:あー、ゲームとしての実在性が薄いの、家だからか。「実在性」という物差しをくれてありがとうございます。3年越しの宿題を果たせたような気がします。長々とお付き合いいただきありがとうございました。

03:56 記録終了

 

補遺1

████研究員:古くから続く世界だと、新しい世界に比べて見るに堪えないとか言われがちだけど、その新しい世界は古い世界の技術の賜物だよね?と圧を掛けたくなる。[削除済]→[削除済]みたいなことよ。そりゃアプデで一新して別物みたくなったらすごいわ。

SCP-███-JP-MM-1:ううん、どうなんだろう。いま出てきてるのを見ると古い世界は技術としても思想としても顧みられてない気がします。それがとても悲しい。まあ今はコロナ商機を逃すまいと必死で、顧みる余裕が無いのだろうなと…… でもいずれちゃんと検証してほしい。誰がやるんだ?

SCP-███-JP-MM-1:そういえばあの世界もできた当時はセカンドライフという別のメタバースがブームになってたから、創造主たちも必死だったんだろうなあ。結果的にその商機は逃したけれども。どこかのネット記事で8か月で作ったみたいな話があった気がします。

 

補遺2

SCP-███-JP-MM-1:そういえば[削除済](28)みたいな……、いや、[削除済]に[削除済]を足したような人って言ったほうが正確か。あの人今どうしてるんだろう。元気にしてるかな。まあそれ自体実在性薄いんですけどね。本当に女性なのかも分からないけど、誰も気にしてなかったし自分も気にしてない。……実在するのか??

 

補遺3

████研究員:終わった世界の歴史を学び、また成長した████である……終わったと言えばそうだが、終わってはいないんだよな。

SCP-███-JP-MM-1:世界はあの日確かに終わったけれども、歴史はまだ終わっていない、と信じたいですね。……終末の宣告から終わりまでの134日間についてはいずれまたどこかで、ね

8月の夕暮れを1年間に引き伸ばした感じ

シメジ シミュレーションを読みました

シメジ シミュレーション 01 (MFC キューンシリーズ)

シメジ シミュレーション 01 (MFC キューンシリーズ)

  • 作者:つくみず
  • 発売日: 2020/02/28
  • メディア: コミック
 

 すごい作品だとは聞いていたけれども、いやはや。すごすぎる。

8月の、ゆっくりと確実に暗くなっていく夕暮れを1年間に引き伸ばした感じがする。感想でもなんでも無いなこれ。

あるいは、133日後に世界の終焉が訪れると告げられた後って感じがする。世界はあと何日もつのだろうか。31日くらいだろうか。

 

世界が終わる31日前に、私は何をしていただろう。

世界が終わる31日前に、私は何をしているだろう。

f:id:hgyn:20200919002519j:plain

世界が終わる31日前に(2017年12月31日、東京ビッグサイト

梅雨が明けそうな話

曇り空教えてる 晴れない日はない まだまだ!

―Bright!Light!より 

 

ところで君は梅雨が明けそうなGSM500hPa高度図を見た?え?見てない?そう…

梅雨が明けそうです。GSMは7月21日前後に太平洋高気圧の圏内を示す500hPa高度5880m等高線が関東付近まで北上し梅雨前線を押し上げる……というより、踏みつぶしているようにも見えるような予測を出しています。もっとも、台風5号―その時には温帯低気圧かもしれないが―の動向によっては全く違う状況にもなりそうな感じ。一体いつ梅雨が明けるのか……

あの案件、日◯気◯協◯さんが持っていったってよ

ぱっと見てあっなんだよこれウチじゃねーのかよなんだよへーみたいな、ちょっと営業とかに聞いたらああそうなんだ……二度と見ねえよこの映画、絶対見ねえよこの映画公開されても

ウェザーニュースNG Vol.135より 石橋氏の発言

まあここ最近の気◯庁の(世間に対する)忖度度合いを見れば7月19日に梅雨明けしちゃうんじゃない?知らんけど……

 

あとがき

15日の昼の公演でちょっと前まで雨降ってたのに開場時間の12時を報せる放送と同時に日差しが出てきたとき、真っ先に冒頭の歌詞が頭に浮かんだのを今日の青空で思い出したので書きました。なお、冒頭の歌詞は既知のまひかりとしてCVEに登録されています(いません)。

油揚げ

自分は油揚げが好きなほうだ。甘く煮た油揚げに入れれば大抵のものは食べられるだろうと思う程度には好きだ。

そんな自分が37円の半額油揚げを買った。なぜ好きなのに半額なのか。それは半額だったからとしか言いようがない。

買った油揚げを煮る。本当は湯切りして包丁で切るのがいいのだろうが、洗い物が増えるのでしない。適当に洗って鍋で煮る。煮ながら箸でちぎっていく。砂糖と醤油で味をつけていく。こんな適当な調理でもさしすせそを守る。計量はしないが。

適当に煮詰めたところで器に盛る。油揚げを煮ただけなので適当に盛る。インスタ映えない。そもそもインスタはやってない。

食べる。うまい。そりゃそうだ、油揚げだもの。しかし我ながらこの味付けはいいぞ。計量してないから次回できるかはわからないが。

もそもそと食べながらふと思う

 

こんな適当に油揚げを扱っていいのか?

 

油揚げといえばお稲荷様。神様に供えるような食物を鍋の中で箸でちぎっていいのか。そもそも半額で買っていいのか。もっと言えば、自分のような人間が食べていいのか、油揚げを。

いやしかし。この油揚げ、プライベートブランドである。プライベートブランドに偏見があるわけではないが、きっと工場で大量に生産されているはずだ。いや、おそらく売り場で100円以下の油揚げならたいていそうだろう。職人手作り油揚げなんてきっと100円じゃ買えない。工場で大量生産される神聖な食物。ベルトコンベアーで流れていく神聖な食物。

待てよ。神聖じゃない食物なんて存在するのか?だいたいすべての食物はぞんざいに扱えない。

 

疑問が疑問を呼ぶ。これは仕方ない、考えるのをやめよう。次はもうちょっと甘くしよう。賞味期限今日までだけど。